朝の一言
医療安全管理者として思うこと
下関に住んでいながら、今年10年ぶりに、関門海峡の花火を見に行きました。久しぶりに間近で見る迫力と夜空の彩りに感動しました。
花火大会と言えば、十数年前になりますが、明石花火大会歩道橋の群衆事故を覚えていらっしゃるでしょうか。幼い子供を含む死傷者258人の大惨事であり、警察の警備体制の不備、事故後の対応が問題となりマスコミに大々的に報じられました。
また、先日の天竜川川下りの転覆事故、まだ、原因は正式に報じられていませんが、安全対策に問題はなかったのか、ライフジャケットの着用が義務付けられていた12歳未満の子供に対して「違法とは知っていたが、暑さのために着用を求めなかった」という関係者のコメントがありました。楽しい花火大会が、川下り観光が、一瞬にして悲劇になるとは、誰が予想したでしょうか。
医療安全管理者として、私たちの日々の仕事に目を転じた時、多くのレポートを提出して頂いていますが、「安全は病院側の論理、安心は医療の受け手側の論理」であることを、今一度、職員の皆さんに認識して頂きたいと思います。
また、認定看護管理者の教育機関の講義の中で「信用・信頼というソフト、そのソフトが財産となりブランドとなる」と言われたことが、強く心に残っています。
信用・信頼を築くのは私たち1人1人です。その前提で、患者様や利用者様が体を委ねていることを常に意識していなければならないと思います。安全と安心の医療が安岡ブランドとして構築し存続していくために、そして、職員の皆さんも安全に安心して業務が遂行できるように、医療安全管理室、部署医療安全担当者の皆さんと共に努めて参りたいと思います。
朝の一言(2011.8.19)より
※松涛会グループの各拠点では毎朝、松下幸之助の朗読、朝の一言を行っています。
安岡病院看護部
副看護部長 森國秀美