朝のひとこと
松涛会グループでは、拠点ごとに朝礼時に3分間スピーチを実施しています。
スピーチは自由。ここではスピーチの中からひとつを掲載します。
安岡病院 医師 奥田 眞也
今日は私が4月にこちらに来て今までに感じたことについてお話させていただきます。半年もたつと最初の印象が少しずつ薄らいできて日常のことになりつつあるのですが、外から来られる多くの方の印象は私が最初に感じたのと似ているのではないかと思います。
きれい、やさしい、におわない この3つのフレーズがここにきて最初に感じたことです。
ところどころに生けられた季節の花々、病院へのアプローチや中庭の緑や花のいろいろ。想像していたのとは異なる明るく清潔な病棟。
すれ違うスタッフの皆さんからの元気な挨拶と優しい笑顔。悪臭のない廊下や病室。そして、これらを毎日続けることの大変さと、素晴らしさを感じました。
安岡病院は超高齢化社会の日本の象徴的なひとつの場所ではないかと思います。よくご存知のように日本は世界一の長寿国です。WHOの最新版2016年の集計でも平均寿命は男女合わせて国別で一位です。
その結果、どうしても避けて通れない病気として高齢者の癌、認知症が増えてきます。それはいずれの病気も「年を取る」ということが最大の原因なので仕方ありません。
そうなったときにどこで最後の時を過ごすか?「きれい、やさしい、におわない」は選択の大きな動機になるのではないかと思います。
ひとごとではなく将来、家族や自分がここで過ごしたいと思える場所であり続けたらいいなと思います。